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高額療養費制度を利用しよう! [高額療養費制度]

前回、くも膜下出血出血の場合、どんな手術をするかを記載しましたが、今回は手術で気になるであろうもう一つの項目、お金についてお話したいと思います。

まず、手術の費用といいますが、実際の所、手術費用だけがかかる訳ではありません。
手術の前には必ず検査が入りますし、術後も複数回の検査が入ります。術後に投薬ということもありますので、その他諸々が入院費としてかかってきます。
それらを実費で払うと、数百万かかります。

私の場合、8月20日~9月12日の24日間入院しましたが、実費計算をしたら、400万弱という計算になりました。健康保険の3割負担を適用しても100万位かかる計算です。
この金額を出費するのって、結構な痛手ですよね。
そこで利用したいのが、高額療養費制度です。
父が脳梗塞で入院した時は、この制度を知らなかったので、入院費に70万以上払いました。病院では一切教えてくれなかったんですよね…。だから、当然、申請も出来ませんでしたし、お金が戻って来るということもありませんでした。
しかも、あの当時の入院保険は20日以上入院しないと降りない保険で、父は18日で退院した為、入院保険も降りなかったんです。
しかし、私が入院した病院では、この制度を入院手続きの時に教えてくれたので、父の時のような高額な医療費を払わないで済みました。

この高額療養費制度とはどんな制度かというと、1か月間にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、自己負担限度額を超えた分が後から払い戻される制度です。
もっとわかり易く言えば、100万とか沢山払っちゃった場合、申請すればお金を戻しますよってことです。
自分が負担しなければならない金額というのは、収入によって変わってきます。
わかり易く記載してあるサイトがあったので、リンクを貼っておきます。

全国健康保険協会

この制度のお蔭で、100万払ったとしても後で戻ってくることがわかりました。しかし、後で戻ると思っても、たちまち100万を用意するのも大変なことだと思います。
そういった場合に利用したいのが限度額適用認定証です。
この認定証を病院に提示すると、病院側で限度額を計算してくれるので、病院への支払いが最小限で済みます。
こちらも、下記のサイトで申込書の記入例などのPDFファイルを公開していたので、リンクを貼っておきます。

全国健康保険協会

この限度額適用認定証は、市役所に行けば即日発行してくれるので、手術の日程が決まっている場合は事前に申請しておくことをお勧めします。
申請した月から1年間有効ですので、手術する月に申請するといいと思います。
私は即日入院してしまったので、母が市役所に申請しに行ってくれました。
手術後でも、その月内に申請して病院に提示すれば大丈夫です。ただ、病院によっては、支払い方法が末締めとは限らないので、その辺りは病院に確認が必要です。
因みに、この制度は純粋な医療費のみに適用され、差額ベッド代等には使えません。


高額療養費制度及び限度額適用認定証、いざという時に役に立つ制度です。
知らないと申請も出来ませんので、こういった制度があることをお伝えします。



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術前と手術 [手術]

まず最初に、くも膜下出血には2つの対処法があるということをお伝えしておきます。
一つはカテーテルを体内に入れ、動脈瘤にコイルを詰め込む「コイル塞栓術」、もう一つは開頭手術で直接動脈瘤にクリップをかける「クリッピング術」というものです。
私は「クリッピング術」を受けましたが、両方の詳細が記されたサイトがあるので、詳しく知りたい方は下記を参照してみて下さい。

Medical Note


検査後、翌日(8月20日)の19時から手術することが決まり、私はそのまま入院することになりました。
ベッドに寝かされたまま運ばれたので、どの病棟に運ばれたのかもわからなかったのですが、運ばれた病室はとても静かで、他の患者さんは見当たりませんでした。
後で母に訊いたところ、初日からICUにいたと言っていたので、検査後はそのままICUに運ばれたのではないかと思います。

朝、目が覚めると、頭痛はすっかりよくなっていました。
看護師さんがすぐにやってきて、「歯磨きしますか?さっぱりしますよ」と言ってくれたので、勧められるままにその場で歯磨きをしました。
本当にすっきりしたので、看護師さんの心遣いが嬉しく思いました。
その後、朝食をとり、食後の歯磨きを済ませ一息ついた頃に先生が回診に来ました。そこで初めて自分がくも膜下出血であることを知らされました。
脳動脈瘤が破裂して昨夜のような状態になり、今日の手術で、その破裂した脳動脈瘤にクリップをかけるということでした。
先生は簡単な説明しかしませんでしたが、私も細かいことは訊きませんでした。
頭を開くということで多少の不安はありましたが、この時点でくも膜下出血の詳しい知識などありませんでしたし、どのみち、先生にお任せするしかない状況でしたから…。
その所為もあってか、恐怖心というものは殆どありませんでした。

手術までは安静にということだったので、ベッドから降りることはありませんでした。
特にやることもありませんでしたし、尿道カテーテルを入れているので、トイレにも行きたくなりませんしね…。うつらうつらとうたた寝をしていました。
昼食は普通にとりましたが、手術前ということで夕食はありませんでした。
17時頃には母が来て、手術まで話をしました。
先生からくも膜下出血出血だと知らされたことやこれから手術で頭を切ってクリップをかけることなどを伝えました。
母は既に知っていましたが、検査後に先生から病名を告げることを口止めされたことや死亡する確率があることなどは私には言いませんでした。私がそういったことを知らされたのは退院後です。

手術時間の少し前に看護師さんがやってきて、着替えをするようにと言われました。
入院時のレンタル用の服は、上下がわかれていて甚平のような形をしているのですが、この時はひざ下位の長さの服を1枚だけ着ました。「手術の時は、この方が便利なんです」と看護師さんが言っていました。
尿道カテーテルを入れられた時におむつをされたので、正に、おむつとこれ1枚という感じでしたね。

時間になると、ベッドに寝かされて運ばれました。
寝かされたまま運ばれると、本当に何処を通ってどの部屋に入ったのかなど全くわかりません。よくわからないまま手術室に辿り着き、手術台の上に乗せられました。
ここが手術室だとわかったのは、テレビドラマでよく見かける患部を照らすライトや機材を見たからでした。
思わずキョロキョロしてしまいましたが、すぐに緑色のビニールのような感触の布を体にかけられ、口に酸素マスクをされました。
何か指示を出されたと思うのですが、よく覚えていません。数字を数えたような気もします。
そこで、私の意識は途切れました。

一方、母はというと、待合室に通されていました。
仮眠出来るように毛布も用意されていたそうです。
「手術が終わるまでは、少なくとも5時間はかかるので仮眠して頂いて結構です」と言われたので、用意された毛布を借りて少し眠ったと言っていました。
手術が終わり、実際に母が帰宅出来たのは、午前3時頃だったそうです。
翌日、15時には面会に来ていたので、寝不足と心労で大変だったと思います。

では、実際に何処を切ったのかを説明していきたいと思います。
zukai.jpg
図のように、右頭部の目じりの辺りから左頭部の耳の付け根までを切開ししました。今でも、綺麗に痕が残っています。
切開部分の周りは綺麗に剃られていたのですが、麻酔が効いた後に剃られたので、私が気付いたのは術後です。ちょっと考えれば、すぐにわかることなのですが、手術前は頭を剃られることなど全く考えてなかったんですよね…。「そーだよね…剃るよね…」って後で思いました。
丸い部分は、術後もカテーテルを使って髄液を出す為に穴が開いていた部分です。先生は、脳槽ドレーンと言っていました。
その他に、左耳の付け根の少し上に小さな穴が開いていたのと、腰にも切開した後がありました。手術中、腰にもカテーテルを入れていたそうです。

脳動脈瘤が破裂してしまったので、私には猶予がありませんでしたが、もし、検査で動脈瘤が見つかった時は、先生とよく相談することをお勧めします。



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