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SCUへの移動 8/27 [術後経過]

8/27(火)の午前11時頃、ICUからSCUへと移動することになりました。
時間になると先生がやってきて、脳槽ドレーンの確認を始めました。
私は全く見ることができませんでしたが、先生曰く「綺麗になった」そうです。後に母に尋ねたところ、最初はピンク色だった液体が徐々に茶色に変色していったと言っていました。
先生は、「大丈夫そうだから、外します」と言って、ドレーンを外しにかかりました。私はちょっと身構えましたが、特に痛みはありませんでした。
ドレーンを外した後は、当然、穴が開きます。先生は、その穴を残しておいた頭皮で蓋をすると、ガーゼで覆ってテープで止めました。
私が塞いだ穴の部分を確認出来たのは個室に入ってからですが、そのお話は後程したいと思います。
ドレーンが外されると、今度は看護師さんが尿道カテーテルを外しました。
まだ、ベッドから降りたこともないのに大丈夫かと不安になりましたが、膀胱も長く使わないと良くないということで外すことになりました。

脳槽ドレーンと尿道カテーテルが外し終わると、先生とはここでお別れ。
いよいよ移動です。
ICUとSCUのベッドは違うらしく、看護師さんが別のベッドを持って来ました。
例の如く、横になったまま、数人の看護師さんの手で載せられましたが、驚いたのはICUで使っていたベッドよりも、ずっと狭かったことです。こんなに狭くて身動き取れるのかと心配になりましたが、要は「慣れ」で何とかなるものです。徐々に回復もしていきますしね。
乗せ換えが終わると、そのまま運ばれる訳ですが、横になっていると何処をどう通ったのかはさっぱりわかりません。エレベーターに乗ったということだけはわかりましたが…。

運ばれた部屋は、カーテンで仕切るタイプの6人部屋で、看護師さんが常駐していました。
私は奥の窓際で、看護師さんがいるスペースの隣に配置されました。
この部屋に入ってまず感じたのが、音の煩さです。
ICUにいた時は、聞こえるのは換気の音と機材の音のみで静寂という感じでしたが、SCUは何というか、いろんな音が頭に響いて、それが酷く不快に感じました。何故、こんなに音が頭に響くのか。思わず手で耳を覆ったくらいでした。
そうこうしているうちに昼食の時間になりました。
お粥から普通の食事に変わった初めてのメニューはカレーでした。
カレーなら食べられるだろうと思っていたのですが、一口食べた途端に気持ち悪くなってしまい、その日の昼食は食べられませんでした。「いきなりカレーは、キツイか…」と言いながら看護師さんが下げてくれましたが、その後も暫く気持ち悪さは続きました。

T病院では、午後3時~7時までが面会時間で、3時になると面会者がぞろぞろと病室に入って来ます。
すると、喧噪が一気に増して、頭に響く音が倍増。頭痛もしてきて、更に頭を抱えるようになりました。
暫くすると、母と弟が面会にやってきました。
私は音が響いて頭がズキズキすることや、個室を希望したのに何故か6人部屋に運ばれたことを言いましたが、後で確認したところ、個室に移動出来るのは1週間後で、それまではこの病室からは出られないということでした。
この時、術後1週間目です。
私は知らされていませんでしたが、術後2週間は「何があってもおかしくない」ということで、看護師さんが常駐するこの病室からは出られないということだったようです。

SCUに来て、変わったことがもう一つ。喘息です。
ICUにいる間は吸入器を使っていなかったのですが、咳は殆ど出ませんでした。しかし、SCUに移った途端、咳が少しずつ出始めて、母と弟が面会に来た時には結構咳き込むようになっていました。まだ、発作という程ではなかった為、その日のうちに自宅へ吸入器を取りに行って貰い、喘息には吸入器で対応することになりました。
吸入器を使い始めると、咳は徐々に収まっていきました。

音が頭に響くという感覚は、2~3日で収まりました。おそらく慣れたんだと思います。でも、それだけICUが静かだったということですね。
この日の夕食は半分も食べられませんでしたが、お粥よりは食べやすかったと思います。
漸く初日が終わったと思いきや、その後、私は大変な騒音に悩まされることになるのです。


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SCUって、どんな病室? [病室]

SCUとは、Stroke Care Unitの略で、日本語では脳卒中集中治療室といいます。
言葉通り、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)を患った患者さんが治療を受ける病室です。

今日は、私が入院していたT病院のSCUについて書きたいと思います。
T病院では、中央にナースステーション・看護師さん常駐の病室・六人部屋等があり、それらを囲むように廊下が配置されていました。廊下の外側には、個室・風呂場・トイレ・談話室・食堂等が配置されており、SCUの中はぐるっと1週回れるようになっていました。
その他にも、関係者以外立ち入り禁止の部屋やカンファレンス室等の患者が入れない部屋がありましたが、その辺りは割愛させて頂きます。

ICUから移って来た患者は、まず、看護師さんが常駐する病室に運ばれ、1週間程様子を診てOKが出ると、6人部屋か個室に移れるということでした。
看護師さんが常駐する部屋は、6人程入れる病室で、患者さんと患者さんの間はカーテンで仕切られていました。ナースコールを押すと、すぐに看護師さんが来てくれます。
その部屋の隣に6人部屋があり、こちらもカーテンで仕切られる仕様になっています。OKが出ると入れるようになり、差額ベッド代はかかりません。
個室は差額ベッド代が発生します。
いくつかランクがあり、そのランクによって値段が違います。
希望しても必ず入れるものではなく、タイミングよく空きがあると入れます。なので、希望を出しておけば、空きが出た時に看護師さんが教えてくれます。
1番高い部屋は、トイレ・シャワー室完備という優れものでしたが、お…お値段が…( ̄д ̄)
私は、半分より下のランクの個室に入りましたが、それでも1日2万円弱かかりました。

ICUを出る前に、6人部屋と個室のどちらを希望するかと尋ねられたのですが、その時既に個室を選択しました。理由は、他の患者さんに迷惑をかけないようにするには、個室しかないと思ったからです。
どういうことかというと、私には子宮内膜症という持病があります。生理痛は子供の頃から酷かったのですが、この持病の所為で排卵時にも激しい腹痛を伴うようになりました。
その痛み方は、唸りながらのたうち回り、Tシャツがびっしょり濡れるくらいの汗が出る程で、10段階で言えば、これこそMAXの10と言える痛みでした。
1回の痛みは30分~60分程で収まるのですが、昼夜を問わず2時間置きにやってきて、それが1週間~10日程続きます。
もし、6人部屋になった場合、夜中に2時間おきに唸っていたら非常に迷惑ですよね。
そういった理由から、OKが出た後は個室に移りました。

私がいた個室は間口が狭く、ウナギの寝床のように奥に長い部屋でした。
入り口を入ってすぐ右側がトイレで、入り口もトイレのドアも引き戸でした。
部屋には洗面台とベッドと患者用の棚、窓際にはテーブルとイスが置かれていました。
今までと違ったのは、ナースコールのボタン。ICUと看護師さん常駐の部屋ではボタンだけのものでしたが、個室に入ってからはボタンだけのものと一緒にスピーカー付きのナースコールが置いてありました。
ナースコールを押すと、スピーカーから声がして「どうしました?」と尋ねられます。内容を言うと、それに対応してくれます。
このナースコールの違いも面白いな…と思いました。

談話室は、文字通り談話をする為の部屋ですが、主に6人部屋の方が使用していたのではないかと思います。
看護師さん常駐の部屋にいる患者さんは歩けない人が殆どで、トイレと検査以外に病室を離れる人はいませんでした。面会もベッドの所まで来ていたので、この部屋の患者さんが使用していたとは思えません。
個室は面会の他、携帯も使用できるので、わざわざ談話室に行く必要がありません。
その点、6人部屋は携帯禁止だったので、電話をする時等は談話室に行く必要があります。もしかしたら、面会も談話室だったとか?
その辺はよくわかりませんが、位置把握の為に1度覗きに行っ時、患者さんと面会に来た方が話しているのを何組か見かけました。
あと、私がこの部屋を利用したのは、体重を測りに行った時くらいです。

談話室の隣がSCU専用の食堂でした。
食堂には1週間のメニューが張り出されていて、動ける人はここで食事を取っていたようです。私は、退院当日までベッドで食事していましたが…。
その食事ですが、SCUに移ってからメニューが選べるようになりました。
朝・昼・夕とも、AとBの食事があって、朝食の時に翌日の3食分の献立を選びます。紙に献立が書いてあって、AかBに◯をつければ、翌日は自分の選んだ献立の物が用意されます。
昼と夕は両方とも殆どがご飯ものでしたが、朝食はAがご飯もの、Bがパン食だったので、朝食はいつもBを選んでいました。しかし、土日は紙が来ないので、日曜と月曜は選ぶことが出来ませんでした。
病院食って「不味い」というイメージがありますが、T病院の食事は結構美味しかったので、全然嫌じゃありませんでした。
特に、朝食のパンは美味しかったなぁ…。普段、食べられないレーズンパンが食べられたんですから…。

お風呂は、入れるようになってくると、看護師さんがスケジュールを立ててくれます。
1人30分で、ナースステーションにあるホワイトボードに、何時から誰が入るかが記入されます。
広さは結構あって、看護師さんが2人ついても余裕があるくらいです。シャワーが2台、湯舟もありますが、使ったのはシャワーだけでした。
私がお風呂に入りだしたのは個室に入ってからですが、2日に1回入っていました。でも、30分って超短い。頭はそ~っと洗わないと痛いし、足元もおぼつかないので、30分なんてあっという間に経ってしまいます。

トイレは車いす用と普通用があり、看護師さん常駐の部屋の患者さんと6人部屋の患者さんと面会者が使用していた思います。看護師さんが使っていたかどうかはわかりません。他にトイレは見当たらなかったけど、どうなんだろう…。看護師さんが使っているのは見たことありませんでしたが…。
トイレから出ると洗面台は男女共有で、学校みたいに蛇口が並んだ長い仕様になっていました。脇に棚があり、ドライヤーも置いてあるので、洗髪後、髪を乾かしたい時はここに来ます。


大体、こんなものでしょうか。
次回はこのSCUに移ってからのことをお話したいと思います。



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襲ってくる頭痛・顔面痛・目の奥の痛み [痛み]

くも膜下出血の患者の多くが訴えるという激しい頭痛。この頭痛には、私も長く苛まれました。
今回は、術後の『痛み』について書きたいと思います。

最初の頭痛を感じたのは、手術の翌日、8/21の朝、回診が終わって暫くした辺りでした。
最初は少しズキンズキンと痛み出したな…と思っていたのですが、5分もしないうちに痛みは倍増。それどころか顔面も痛み出し、顔を抑えた手を離せなくなりました。
すぐにナースコールで看護師さんを呼びましたが、看護師さんは「10段階で言うとどれくらいですか?」と聞いてくるのです。
その10段階という意味が、私には全く理解出来ませんでした。「10段階って何?10段階の10ってどれくらい?10がMAXというと、気を失うくらい?それとも死ぬくらい?」などと頭の中でグルグル巡り、意識があって、まだ耐えていられる状態なら3くらいだろうと「3」と答えました。
「あと、顔が…顔がめちゃくちゃ痛い」と訴えました。
その10段階というのは、「自分の中でMAXを10とすると今はどれくらいか」という意味だということは後で知りました。
看護師さんは、すぐに点滴の鎮痛剤を用意してくれましたが、痛みが治まるまでには1時間程かかりました。

鎮痛剤は、主に飲み薬と点滴を使用していました。
飲み薬は1日3回、食後に服用です。その合間合間で襲ってくる痛みには、点滴で対応していました。
鎮痛剤を使用すると、次に使用出来るまで時間をおかなければならず、使用出来ない時はただひたすら耐えるしかありませんでした。
痛みはどれくらいかという問いに、私はよく「3」と答えていましたが、今なら「7」と答えます。
今まで感じたことのある痛みの中で1番痛かったのは、子宮内膜症からくる腹痛です。
顔から汗が流れ落ち、のたうち回る程の痛みで、今まで感じた痛みの中で最高の痛みがこれでした。
しかし、この頭痛も耐え難い痛みであったことは間違いありません。
酷くなってくると、手で顔を覆ったまま、看護師さんの顔も見ることが出来ませんでした。


頭痛の他に顔面にもかなりの痛みがあったのですが、その範囲をピンク色で示しました。
zukai-2.jpg
顔の左半分から右目の辺りまでが引きつれるようで、痛み出したらいつも顔を両手で覆ってました。それで痛みが和らぐ訳ではないのですが、とにかく手が離せなくなる程痛いのです。実際、左側は腫れていて、目も殆ど開かない状態でした。
同時に両目の奥も酷く痛むので、毎回「もう、どうしたらいいかわからない」という状態に陥りました。

頭痛は、いつも感じている片頭痛とは違い、何故か、右前頭部・右後頭部・左前頭部・左後頭部に、それぞれ違う痛みを感じていて、頭が4つあるようでした。
頭が4つっておかしいですけど、それぞれ4か所で拍子の違う痛みが襲って来るので、頭痛の間は常にそう感じていました。
そして、この頭が4つあるという光景は夢にまで出て来ました。
夢では風船のような頭が4つ並んで浮かんでいて、それぞれの頭でそれぞれの痛みを感じていました。
夢の中で痛みを感じたのは、この時が初めてでした。
この感覚はICUを出た頃にはなくなりましたが、頭痛・顔面痛・目の奥の痛みはSCUに移ってからも続きます。痛み出すと、それらがいっぺんに襲ってくるので、もう「痛い」としか言いようがありません。
私はあまり記憶に残っていないのですが、面会に来た母にいつも「痛い、痛い」とつぶやいていたそうです。


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